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大乙嫁語り展トークショーイベント at ところざわサクラタウンに行ってきました。

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2022年2月23日(水)から3月21日(月)まで大乙嫁語り展がところざわサクラタウンで開催していました。

mozu
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2008年から連載中ですが、10年以上経って初めての原画展です!

嬉しいことに所沢以外でも原画展が開催決定されました!!

開催期間中の2022年3月6日(日)に対談トークショーがスペシャルイベントの一つとして開催されることになりました。

漫画誌「青騎士」でともに連載を持つ、森薫先生と入江亜季先生お二人の人気漫画家による豪華対談トークイベントが実現! ダ・ヴィンチストアにて対象書籍購入で、抽選に応募できます。 ※公式Webサイトから引用

ラッキーなことにこの対談トークショーに応募したところ当選しました。

mozu
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対談トークショーをレポしたいと思います!

【大乙嫁語り展】前期スペシャルイベント 森薫先生×入江亜季先生 対談トークショーって?

文字通り【乙嫁語り】の作者 森薫先生と【北北西に雲と往け】の作者 入江亜季先生お二人による対談形式のトークショーです。
対象書籍を購入すると応募券が一枚貰える仕組みです。
一冊に付き一回の応募が可能でした。

当日の入場から開演までの流れ

ところざわサクラタウンのダヴィンチストア横から入場。
検温・消毒を済まして向かった会場はというと…。

ホテルのロビーのような開放的で太陽光のたくさん入る明るいとってもおしゃれな会場でした。
てっきり映画館のような会場だと思っていたのでびっくりです。
会場の写真撮影はOKでしたが、残念ながら写真掲載は不可でした。

対談トークショーは11:00~12:00の午前回、15:00~16:00の午後回の計2回開催です。
午後15時からの回に参加しました。

参加者はどんな感じ?

午後の回に参加されている方は年齢層高めな印象です。(私も30代後半ですw)
10代の方はいらっしゃらなさそう。
男性女性半々くらいで、どちらかにかたよっているようには見られませんでした。

お土産的なものはもらった?

青騎士で発行されたと思われる「バニー」の冊子がいただけました。
バニーガールがテーマの漫画で、青騎士で連載されている多数の作家さん方が執筆されています。
読んだ感じどの作家さんたちも楽しんで描かれたのでは?(森薫先生もw)

このトークショーイベントを開催した理由

・企画自体は2年前の2019年からあった。
・原画をみることで「マンガを描きたい」と思う人が出てくるかもしれない。
・後進を育てる意味でも開催をしようと話が出た。
・しかしコロナがちょうど流行りだした時期で開催できなかった。
・そのためコロナが比較的落ち着いてきた2022年2月に開催されることになった。

対談トークショーの登壇者

トークショーの登壇者は以下の3名です。

担当編集さん(先生方よりも4つ上の男性、森先生と入江先生の担当になって20年以上)

森先生

入江先生

森薫先生と入江亜季先生のプロフィール

森薫先生のプロフィール
多分知っていると思うので割愛w

入江亜季先生のプロフィール

香川県出身の漫画家。代表作は、読み切りシリーズ「群青学舎」、長編「乱と灰色の世界」など。華やかな人物描写とみずみずしい作風で多くの漫画ファンに支持されている。現在、漫画誌「青騎士」(KADOKAWA)で「北北西に曇と往け」を連載し、単行本が5巻まで発売中。 ※公式Webサイトから引用

さらっとした絵柄が特徴的な作家さんです。

トークショー当日のお二方の様子

森先生 
・黒地で赤色が鮮やかな刺繍ワンピースに黒スーツをon(女性らしいキレイなボディラインが出るワンピース)
・黒髪ロングストレート(さらっさら)
・はっきりメイクの美人(シーリーンような美人)
・足のラインが引き締まっていてキレイ

入江先生
・都会的な雰囲気でまさに漫画の絵柄そのもの。
・黄色のスカーフに紺のセーター、ゆるっとでシルエットのデニム(いい感じに力の抜けたゆるっとスタイル)
・黒のピンヒール
・ベージュの野球帽
・丸フチメガネ
・黒髪ショートヘア(前髪を上げたスッキリスタイル)
・メイクはシンプルで爽やかメイク

二人について

・年は同世代(40歳は超えているっぽい)
・家が近所(入江先生が最近近くに引越してきた。打ち合わせをするため自然と編集部のそばになるらしい。)
・週に一度のペースでウォーキングとかする。その時に色々とお話しする。
・二人の好きなものは正反対(入江先生はシンプルが好き、森先生は情報量の多いものが好き)
・買い物に行ったりするが、好みは正反対
・森先生は立ってお話をする方がすんなりと言葉が出るため、トークショー中はほぼ立っていた。
・入江先生は座ったままのほうが良いとのことで着席。
・入江先生は犬を飼っている。森先生がその犬を構うのが上手。
・森先生自身は犬を飼っていない。ラットやヤドカリ(ヤドカリはほっといてほしい生き物らしい。ご飯をあげるだけでOK)
・飼っていない理由は、マンガを書いていると犬に構う時間を捻出するのは大変なため。

先生お二方からの自己紹介

森先生 
・東京駒込の出身。
・高校は水道橋駅の東京都立工芸高等学校建築科卒。
・高校在学時にパースを書きまくった。
・高校時代に培った技術が現在の漫画家生活にとても役立っている。
・代表作:「エマ」、「シャーリー」、「乙嫁語り」
・シャーリー1巻の1、2話は高卒業後に書いていた同人誌がベース

入江先生 
・香川県出身。
・漫画家になりたくて上京
・2021の夏に原画展を開催
・代表作は「群青学舎」「乱と灰色の世界」
・土、石、大地が好き。旅行好き。

実際に話した内容

トークショーは入江先生が主に森先生に質問する形でした。 

mozu
mozu
森先生の回答ですが、入江先生の回答もあります。

漫画とは?

森先生
・漫画は娯楽。娯楽とは人生において少しだけでも豊かな時間を過ごせるもの。
・求められている娯楽は国によって違う。アメリカは映画、音楽やダンスが求められている国もある。
・日本は漫画が娯楽として受け入れられている。また漫画は安い、どこでも読める(入院中でも可)などのメリットもある。
・マンガはサービス業。読者が喜んでくれるものを書きたい。

新人時代はどんな感じだった?

森先生
・連載はじめは座卓で漫画を描いていた。
・腰を悪くすると思い、すぐに作業机を購入した。
・連載当初はお金がなかったので、資料を探すときは図書館で借りてきた本を使っていた。
・漫画家は身体が資本。体を悪くして引退する人もたくさんいる。特に腰。自分は毎日一時間の運動をしている。

入江先生
・完全に趣味で書いていた頃と全く違う。
・毎月ある締切に[山]でなく[断崖絶壁]を感じた。しかも後ろを振り返れば担当編集者がいるw

中央アジアを舞台にした理由

森先生
・中央アジアが昔から好きで興味があったから。
・また東南アジアにも興味があった。
・漫画はそもそも自分が好きでないと書かない。
・エマ連載中から中央アジアについて趣味として調べていた。
・ウイグルやサハリンあたりの雰囲気も好きだったが、西にスライドしていった結果、中央アジアになった。
・エマの連載終了後、ガラッと雰囲気を変えると作者が気に入ってくれないと思い、同じ時代の乙嫁語りにした。
・連載する雑誌が隔月掲載と決まっていた。それなら刺繍などの細かい描写も連載中に描けると思った。
・しかし乙嫁語りが始まってすぐに隔月連載から毎月連載になってしまった。

入江先生
・北北西に雲と往けの舞台がアイルランドの理由は、当時読んでいた本にアイルランドがあった。その本がとても面白かったため。
・連載する前に土や石の話かアイルランドにするかで考えた。当時読んだアイルランド本が面白かったので、興味を強く持った方に決定。
・また前前作は静かな話。前作は賑やかな話。どちらもやってみて静かな話のほうが好きと気づき、今作は静かな話になった。

担当編集さんから森先生に中央アジアにいってみた感想。

森先生
・すべての国に行けたのは単行本が5巻か6巻が出版されてたあたり。
・中央アジアは広いが、どの国も似た文化がある。

森先生のお家について。

入江先生
森先生のお家には蔵書がたくさんある。はじめは本当に少ない量だった。今では壁一面の書棚に本がびっしり。
森先生
連載はじめはお金がなくて本が買えなかった。当時は図書館で資料を借りてきていた。本はなるべか買うようにしている。3ヶ月も立つと売っていないことがある。専門書は8000円とかして高いが買う。入江先生はどちらかというと体験型だよね。

トークショー参加者からの質問コーナー

◎イラストを個人的に描いてもらうことはできる?
森先生 連載をしていると時間的に厳しい。
入江先生 絵を書くならみんなに見て喜んでもらう絵を描きたい。

入江先生を中央アジアに連れて行くなら、森先生はどこを紹介する?

森先生 入江先生ならカザフスタン。馬に乗れるし。大地も沢山あるし。
入江先生 森先生を見てるのが楽しい。手仕事に興味がないので。
森先生 壁とか道端の穴みたり、足場にする台見たりしてる。入江先生は車酔いするからウマとかラクダがいいかも。
入江先生 ラクダに乗ったとき砂漠の岩が出でいるゴツゴツした下り坂で鞍の取手をつかもうとしたらすり減ってない!だから一生懸命鞍に捕まって乗ってた。死にそうだった(笑)

音楽は聞きますか?

森先生 弦楽器特にヴァイオリンはたまに聴く。演奏している姿を見るのも好き。
入江先生 現在連載中の漫画の取材もかねてチェロを習っている。ただ練習はしていなくて、月1、2回あるレッスンにはぶっつけ本番で望んでいる。

お互いの現在連載中のマンガで、好きなキャラクターは?

森先生 入江先生が描くマンガはどのキャラも好き。
入江先生 森先生が描くマンガはどのキャラも好き。アミルはそのまんま森先生w森先生が描かなければアミルにはならない。特に好きなキャラはアミル、タラス、パリヤ。

担当編集さんに質問。二人の印象は?

編集さん もっと描けるよね?二人はこれからの日本のマンガ界を引っ張っていく存在。期待しています!

スランプ(ネームも絵もかけなくなること)はある?

森先生 スランプはないです。ネーム書くのは苦手だけど、絵ならいくらでも描ける。

自分で漫画を描いて「決まった!」っていうシーンはある?

森先生 2話くらい経過するともっと「出力の彩度」を上げないとなと感じる。
入江先生 ブランコのシーンは決まってたのでは?
森先生 うん。がんばった(笑)

影響を受けた漫画家はいる?

森先生 谷口ジロー先生。学生の頃本屋で[坊っちゃん]の表紙に衝撃を受けたが中身がわからず買えなかった。その後中古ショップで中身を確認して購入した。
漫画家になってから編集さんづてに話をしてもらった。原画を見ることもできたし、一コマだけアシスタントをした。谷口ジロー先生は動物好きで話がよく合った。人生で数回しか会わなかったが、一度中古の本巡りに案内されたこともあった。亡くなられて非常に残念。戦争で原画が焼けてなくなってしまったかのよう。

最終回は決めている?

森先生 決めてはいる。最終話までに単行本で3、4巻くらい前から収束させるようにしていかないとダラダラ続いてしまう。話を続けることのほうが最終話を書くより簡単。漫画は最初の立ち上がりと最終話が一番大変。

入江先生 決めて入る。始まったからには終わるものなので。ただ現在はまだ話を膨らましている最中。

参加してみての感想

会場がおしゃれで開放的(ギチギチに詰め込まれると思っていたw)なので、それだけでテンションが上りました。
一番印象的だったのはお二人共絵がとても上手なのに(プロ漫画家だから当たり前と言われればそうなのですが。)まだまだ満足できる画力でないから向上したいと話していたところ。
人気漫画家の熱意をヒシヒシと感じました。担当編集さんの2人の漫画に対して「こんなものじゃないよね?」というセリフにもびっくり!日本の漫画界の厳しさはもちろんのこと、まだまだ読者を魅了していってくれるんだなとも思いました。